11月20日 お寺と落語と後見と。

苫小牧市妙見寺さんの「みんなの寺子屋」で成年後見人制度をわかりやすく伝える創作落語をさせていただきました。

11月20日。
お寺と落語と後見と。(妙見寺新本堂建立日記第807日より)

「みんなで楽しく学ぶ」をコンセプトに始めた、妙見寺の新企画第二回目。テーマは「成年後見制度」この日参加の約70名の方々。妙見寺は今日初めてという方も多く、新しい縁が生まれる場になっている。

午後一時より妙見寺本堂で、林家とんでん平師匠による成年後見落語「新聞記事」で幕開け。今年7月から10月の全国落語行脚の土産話で大いに盛り上がり、成年後見を題材にした噺につなげていただいた。続いて住職として登場し観客に向かい合った時、驚いた。観客の表情がみんなエビス顔になっている。柔和な笑顔に迎えられて話すことができる有難さ。聞く人をみな和ませる師匠の人間力を素晴らしいと思った。

11月から市民後見人を目指し、受け始めた養成講座について話す。

市民後見人とは、同じ市民としての立場で、法律専門職とは異なる身近な関係を活かした支援を行い、日常的な見守り、きめ細かな対応をする存在。地域における権利擁護の担い手として、大きな意義と役割がある。

落語の世界に描かれている、長屋のご隠居とか、世話役とか、仕事の棟梁とか、親身に智恵を貸したり世話を焼く「ご近所の力」に通じるものだと思う。

落語が日本人の心をとらえ続けるのはなぜだろうか。困っているものをほっとけない、日本人の優しき心が息づいているから。Yes  or  No ?イエスかノーのどちらかじゃなく、そのあいだにあるオァ!の部分、まあまあ、を大事にする、細やかな気遣いが生きているから。

成年後見制度の普及に時間はかかることだろう。日本人の心の底に流れる優しく柔らかい心は、きっとこの制度を力強い温かい血の通ったものにしていくだろう。私もその流れの中に身を置いて、自分の力を役立てたい。

とんでん平師匠、法律知識を説明頂いた弁護士岡聖子先生、行政書士山崎肇先生、ありがとうございました。